国際交流
石州和紙を通じてのブータン王国と三隅町及び石州半紙技術者会の交流は1986年から始まりました。この間、三隅町ではブータン王国からの技術研修員の受け入れ事業と和紙製造技術専門家の派遣事業を推進し実施してきました。
2003年5月、ウズベキスタン共和国の観光資源の一つである民工芸品の製造及び販売を促進しているNGO「MEROS」からJICAウズベキスタン事務所に同国の伝統的な手すき紙(サマルカンドペーパー)の復興に関して協力要請がなされました
日本の和紙は、美しさ、強さ、保存性については世界の芸術家の人達からの評価が高く、今日では日本での外国からの研修生が多くみられます。
石州和紙と海外との交流の始まりは、昭和50年に米国からフルブライト留学生が和紙の研究のために2ヶ月間訪れたのが最初で、昭和54年に米国エール大学助教授が1ヶ月間原料の調査と技術研修を、昭和58年京都で開催された国際紙会議の参加者で米国・カナダ・英国の三名が会議終了後ホームステイをし、技術研修を、昭和60年には米国からの研修生が1ヶ月間実技研修を、昭和61年にはスペインからの研修生がが1ヶ月間実技研修をしました。
それ以外にも短期間ではありますが、世界各国から和紙の勉強の為に三隅町を多くの人達が訪れております。 その他、海外への交流としては昭和53年にIPCより招聘を受け、米国サンフランシスコ現代美術館で開催されました「紙の芸術と技術」の国際会議に出席をし、初めての国外での手すき和紙の実演を、又、講演、実技指導を行いました。この会議で日本の和紙の評価が高まり、文化及び文化財保護には必要不可欠のもの位置づけました。
平成2年、フィンランド・プンカハリュのレトレティ美術館での「日本の美」の展覧会において、手すき和紙の実演を行い、平成3年、米国・ニューヨークでの「島根県ニューヨーク文化展」において、手すき和紙の実演と説明を行い、英国・ロンドン、及びベルファストでの『ジャパンフェスティバル』の「日本の伝統工芸展」においても和紙染めと手すき和紙の実演を行い、平成4年、中国・北京での『中日伝統工芸品総合展』の「日本の伝統工芸品展」において和紙染めの実演などをして、世界に紹介しております。